Jリーグ:J2やJ3が「魔境」「沼」と言われる理由

J League

Jリーグと言えばトップリーグであるJ1を想像する方が多いでしょう。しかしJリーグにはJ2やJ3という下部リーグもあり、多数のクラブが所属しています。しかしいったんトップリーグがから降格をしてしまうと、なかなか下部リーグから昇格できないという事態が発生してしまいます。それがゆえにJ2やJ3は沼とか、魔境と言われてしまうのです。

DAZN

J2リーグとは?

J2リーグは2部リーグに相当し、1999年にJリーグの2部化によって誕生した下部リーグです。当初は10クラブでリーグが構成されていましたが、現在は22クラブまで増加しており、下位クラブはJ3へ降格するという制度まで生まれました。上位クラブは2チームが無条件でJ1クラブに昇格し、3位~6位のチームで、プレーオフを行い、勝者がJ1昇格をきめます。リーグ開始当初から現在まで2ステージ制を採用したことはないため、リーグ戦の年間勝ち点で順位が決定する仕組みとなっています。

J3リーグとは?

J3リーグは3部リーグに相当し、2014年に誕生したプロスポーツサッカーリーグです。プロリーグではあるものの、レベルとしてはアマチュアリーグであるJFLと同一カテゴリーとされています。成績上位かつJ2リーグ参入要件を満たしたクラブはJ2リーグへ昇格し、また成績下位はJFLでJ3参入要件を満たした上位クラブの結果次第でJ3会員退会となります。

エレベータークラブ

エレベータークラブとは、上位カテゴリーと下位カテゴリーを行き来して彷徨っているクラブを指します。たとえばコンサドーレ札幌、湘南ベルマーレ、京都サンガ、アビスパ福岡などはまさにこのエレベータークラブの典型で何度も昇格と降格を繰り返しています。これに続いて近年は清水エスパルスやジュビロ磐田にもエレベータークラブのようになってきています。エレベータークラブは皮肉って言われることが多いですが、これから紹介する「沼」に嵌ったチームに比べれば明らかに恵まれているのです。

J2やJ3が「魔境」「沼」と言われる理由

J2やJ3が「魔境」「沼」と言われる理由はとても簡単です。一度落ちてしまうと、なかなか這い上がってこれないリーグだから。下部リーグだとレベルが落ちるから簡単に上がれるだろうとおもうところなのですが、実はそう簡単にはいかないクラブもたくさんあるのです。元上位カテゴリーにいたクラブがなかなか復帰できません。国内ニュースの情報でもしばしば連載されるほど、残留争いや昇格争いは注目、特集されますが、非常に難しいのです。

Jリーグ配分金

Jリーグ均等配分金の存在も大きいです。2023年を参考にするとJ1では2.5億円、J2が1億円、J3では2000万円が協会から支給されます。これをみてもわかる通りカテゴリーが下位になればなるほど、支給額は減ります。これに付け加えて、各カテゴリーにおける優勝賞金なども下位になればなるほど減っていきます。お金が減ると言うことは有望な選手を維持できなくなります。実際に降格したチームのほとんどは1年は前年度の戦力を維持できますが、2年、3年もがくと主力選手が上位カテゴリーのクラブに引き抜かれます。

平均年俸

J13,400万円
J2400万円
J3200万円

下部リーグに落ちてしまうと、平均年俸は恐ろしく下がります。J1リーグは日本代表選手もいるため、平均値はとても高いです。しかしJ2になるとスポンサーも減ってしまう傾向にあり、平均年収は労働者平均に近くなります。そしてJ3になると、もはやワーキングプアと呼ばれるレベルになるのです。ここからもわかると思いますが、下部リーグは思っている以上に大変です。J3クラブ所属の選手は平日にアルバイトをして、土日に試合をしているのが実態です。

移動距離

J1リーグは関東地方のチームが半数以上あるため、移動距離はとても短くて済むことが多いです。そのため、休憩に充てられる時間も増えますので、疲労はかなり少なくなります。しかしJ2やJ3の場合はそういきません。下部リーグは地方リーグとも言われているように、遠方地域へバスで長時間移動と言うのも当たり前です。疲労は溜まり、移動時間も長いですからストレスもたまります。下部リーグへ落ちてきたチームほど、なかなか長時間移動に慣れないです。

サッカースタイル

J2は特にチーム数が多く、22チームあります。そのため試合数も多くなり、移動時間も長いですから、サッカースタイルもJ1と比べると、省エネサッカーになりやすい傾向にあります。このサッカースタイルにはJ1から落ちてきたチームはなかなか対応できずに苦しんでしまう傾向があり、なかなか順位を上げることができないことがあります。

引き抜き

いうまでもありませんが、J2やJ3になると、スポンサーが減ってしまうこともあり、収入が減りますので選手の年俸も大きく下がります。優秀な選手ほど上位カテゴリーでプレーを望むようになります。それがゆえに、下部カテゴリーに落ちてしまうと戦力維持が極めて難しくなります。上位カテゴリーからのオファーがあれば優秀な選手ほど、出て行ってしまうため、チーム編成にも大きな影響が出てしまうのです。

レベルダウン

万が一、下部カテゴリーに落ちてしまったとしても、チーム力を維持したまま、再昇格ができればいいのですが、そうもいかず、下部リーグのレベルに順応してしまうチームもいます。こうなってしまうと、下部リーグのレベルに順応してしまい、上位カテゴリーのサッカーに対応できなくなります。下部リーグへいってしまうと、上と試合する機会も減るので結果実力が落ちるのです。

J2沼に嵌ったチーム:東京ヴェルディ1969

J2に嵌ったチームとして有名なのは東京ヴェルディ1969です。このチームはJリーグ開幕当初に王者になった古豪ですが、読売グループの撤退により一気に衰退していきました。固定ファンの獲得にも失敗しており、人気もなし。J2に完全に埋もれてしまってからはプレーオフ圏内まではいけてもJ1昇格をなかなか勝ち取れなくなってしまっています。

J2沼に嵌ったチーム:ジェフユナイテッド千葉

ジェフユナイテッド千葉はヴェルディとともにオリジナル10のチームです。しかし名将イビチャ・オシムを日本代表チームに引き抜かれてしまう事件が起こってからは一気に転落の歴史をたどることになります。J2に降格して以降は、一度もJ1に昇格ができていません。上記でも説明したようにJ2に色々な意味で順応してしまい、もはやJ1昇格圏すら狙うことが難しいチームになってしまいました。

J2沼に嵌ったチーム:大宮アルディージャ

2000年代、2010年代のJリーグを知る者からすれば大宮アルディージャがJ3降格する未来を予測できなかったはず。しかしこのチームはJ1からJ3へと落ちていきます。フロントの一貫性のない監督起用によりチームは迷走。豊富な資金力を持つクラブがJ3まで落ちるのは前代未聞で、恥ともいえる失態でしょう。果たして大宮はJ1へ戻れるのでしょうか?

J3沼に嵌ったチーム:ギラヴァンツ北九州

ギラヴァンツ北九州はもともとJ2の常連チームでした。しかしJ3降格をしてしまうと、J3にいる期間が徐々に長くなっていきます。まさに沼に嵌ったチームの典型で、一度はJ2に戻ったものの、J3に再度落ちてしまい、J3が指定席となってしまったのです。挙句の果てにはJ3でも下位に沈むなど、全く持って浮上する予兆が見られない状態です。

J3沼に嵌ったチーム:松本山雅

松本山雅に至ってはJ1からJ3に転落したというとても恥ずかしい過去を持っています。2015年と2019年にJ1昇格を果たすも、2020年以降は完全に急降下しています。松本山雅は2020年にJ2最下位となり、J1経験があるクラブがJ2最下位となるのは札幌以来で、最下位でのJ3降格に至っては初のこと。不名誉な記録を作った松本山雅はJ3でも沈んでおり、全く持って浮上する兆しが見えません。

唯一の例外チーム:大分トリニータ

基本的にJ2やJ3に嵌ってしまうと、なかなか脱出ができず、ずっとそのリーグに留まってしまうことが大半です。しかし大分トリニータだけは例外でした。大分トリニータはJ1リーグからJ3リーグへと言う奈落の底へ落ちたという過去を持っています。しかし大分はJ3に順応することはなく、とびぬけた強さを発揮し、再びJ1へ戻ったという実績を残しました。このような輝かしい実績を残したチームは2023年までのところ、大分だけです。

Jリーグを観戦しよう

Jリーグは毎試合スリリングな戦いを見ることができます。動画配信サービスに加入すると毎試合生中継が見られます。以下の記事で紹介をしていますので興味がある方は見てみましょう。

ChannelPlanSoccer ContentsURL
DAZN\3750代表チーム
欧州主要リーグ
Jリーグ
DAZN
Hulu¥1026フランスリーグ
オランダリーグ
Hulu
WOWOW\2530UEFAチャンピオンズリーグ
UEFAヨーロッパリーグ
WOWOW
ABEMA TV¥960代表チーム
ワールドカップ
プレミアリーグ
スコットランドリーグ
ABEMA
スカパー¥429 + ¥2480代表チーム
サッカー天皇杯
ブンデスリーガ
ラリーガ
スカパー!
J SPORTS\1100FIFAワールドユースJ SPORTS

コメント

タイトルとURLをコピーしました